本文へスキップ

琉球古武道とは

歴史
写真

平信賢系統

写真

金硬流空手古武術(又吉古武道)

写真

琉球王家秘伝武術(本部御殿手)

写真

その他

代表的な得物(武器)

 棒(棍)

琉球古武道の基本武器である。長い間合いの代表的な得物であるが、前後端が使用でき、間合いが自由に取れる。形名に「棍」とつくものは中国伝来であるという説がある。また、各村々に伝わる村棒と呼ばれるものがある。
「周氏の棍(大・小)」「佐久川の棍(大・小)」「徳嶺の棍」「趙雲の棍」「浦添の棍」「末吉の棍」「白樽の棍」など他にも多くの形が伝承されている。

 釵

中短武器の基本で足捌きを覚える。手裏剣と同じく投擲する技も有る。釵には(かんざし)の意が有るが、人の形を模した仏具から発展したという説がある。
代表的な形として「津堅志多伯の釵」「北谷屋良の釵」「浜比嘉の釵」「湖城の釵」「二丁釵」「三丁釵」「慈元の釵」などがある。
尚、「慈元の釵」は卍釵の形である。

 ヌンチャク

双節棍の事で携帯棒や隠し武器の一面が有る。雀追いや脱穀の農具、または馬具の一種である面繋ぎ「ムーゲー」から発展した、など様々な説が伝えられる。遠心力を利用した攻撃は威力が有る。小手返し等、鍛眼にも用いる。
平信賢系統では「前里のヌンチャク」をもとに各流派・会派で様々な形を創作し稽古されている。

 鉄甲

鉄槌や背刀の切り技の鍛錬。鉄甲についた突起物を利用した切り打ちで相手の突き蹴りの手足を直接狙うことも有る。馬蹄やメリケンサックを武器化・発展された。
形は「前里の鉄甲」がある。

 トンファ

石臼の取っ手や農具から発展したと伝えられる。遠心力を利用した攻撃は威力が有る。又、手の握りの加減、特に小指の締めの鍛錬にも用いる。
「浜比嘉のトンファー」「屋良小のトンファー」などの形がある。

 鎌

農具そのものである。接近戦の猿臂横打ち・振上げ打ち・首筋のぶら下がり切り等、刃物特有の怖さが有る。琉球古武道で唯一、「刃物で切る」得物である。(後述のローチンも刃物であるが、刺す得物である)
代表的な形として「鐘川の二丁鎌」がある。

 ティンベー・ローチン

防御用の楯(ティンベイ)と攻撃用の鉾(ローチン)が有り、ティンベーは籐製や亀甲製等も有る。ローチンは手槍で投擲使用もする。世界でいたる所で類似が有る。 ティンベーは目くらましの使用や亀甲の縁での切技も有る。
「鐘川のティンベー」は平信賢系統の形として残っている。ほかに又吉古武道系統と劉衛流に伝承がある。

 エーク(櫂)

エークとは船を漕ぐ櫂のことであり、棒術の応用として開発された形の1種である。
「津堅砂掛けのエーク手」という形名が表すように、相手に砂を引っかけて目くらましをするなどの特徴がある。

 スルジン(スルチン)

隠し武器で、ベルト代わりに携帯したとも言われている。長(十尺)、短(五尺)の長さの円形鎖で先端に大小の分銅が付いている。この分銅で突いたり、振り回し当てたりする。振りの基本練習はヌンチャクと同じの部分が有る。